ピケティってポケモンの一種かしら?

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うらやましい!子育て贈与!新しい制度で新しいサービス拡充へ。

「孫への贈与が非課税になる」そういう制度の話を誰もが耳にしたことがあるのではないでしょうか。

若い世代への所得移転により、高齢者に滞留しがちな金融資産が動き出す、と聞けばご尤もなお話。どんどんやってくれ、とも思うし、でも内心「金持ってる爺婆がいたら有利だよね。教育格差ここに極まれり!」とも。

相続税UPと併せた、孫贈与拡充。ピケティがいう格差は広がるんだろうか、それとも縮小していくのでしょうか。

 

さて、新しい制度ができれば、新しいサービスができる。それが世の習いというわけで、この子育て贈与制度に合わせて、大手信託銀行がサービスを拡充しているとのことです。

 

子育て贈与制度では、贈与をしたときに、「教育費に使われた」または「子育て費用に充当された」といった証拠を示す領収書などを税務署に提出することで、贈与税課税を免れることができる仕組みとなっています。ただ、この「税務署に領収書を提出する」という手続きは何とも面倒。そのため、信託銀行がその一連の手続きを代行してくれる、という大変ありがたい代物になっています。

 

その他にも、信託銀行に預けておけば、その間、資金国債などで運用してくれるので、普通に預貯金をしているよりも有利になります。

 

この信託銀行による手続き代行は無料ともあって、今後一気に広がりを見せるものと考えられます。

 

では、信託銀行にとってのメリットはなんでしょうか。まずは、運用収益の一部を信託報酬として受け取れる、ということ。そして、それ以上に大きいメリットは、新しい顧客基盤の開拓、といったところでしょう。この制度を利用することで現在の顧客層の子・孫である若年層の取り込みをはかることができます。

 

このように顧客と信託銀行はウィン・ウィンの関係を築けそうですが、死角はないのでしょうか。

一点気になるのが、顧客の「子育て資金」の認識ですね。顧客が「子育て資金」だと言い張るが認められない、というケースで揉める、という場面も想定できそうです。

あとは、若年層からすると、「もっと自由に使いたいのに!」という声もあるのかもしれません。まあ、その場合は、年間の基礎控除110万円を利用してもらうということにして・・・。どちらにしても、景気のいい話でうらやましい限りです。